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2008年8月24日 (日)

在宅医療の現在

医療は細分化・小型化され病院施設から住宅へ。 これは長澤泰先生の言葉である。

療養病床の削減、後期高齢者医療制度、高齢者専用専用住宅など制度的に大きな変化がある。2006年度には在宅療養支援診療所制度もでき、医療機関の整備も進められている。2011年末には介護療養病床は廃止され、医療療養病床の診療報酬も引き下げられる。また、慢性期病院は老人保健施設や有料老人ホームへと転換されるなどの施策も進められる。

在宅医療の重要性が日に日に増しているといえる。

ただ、在宅医療に積極的に取り組むドクターはまだまだ少ないようだ。外来を行いながら、空いた時間で在宅医療、というのが一般的。リビングウィルを尊重しながら、在宅で看取りまで行う。こういった姿勢やシステムが、特に開業医そして看護師に求めれてくるだろう。

僕の研究室でも少しづつ調査を行っている。昨年度修士論文を書き上げた井田君のルームシェアリング(在宅+複数医療連携型といえる)についての研究はまさにそうだ。今年は高齢者専用賃貸住宅(これは単独医療型といえよう)について取り組む。研究の背景には、高齢者住宅の急増の実態がある。有料老人ホームや高齢者専用賃貸住宅は医療・看護面が手薄なため、在宅医療を行う医療機関と提携する事業者が増えているのだ。診療報酬額の算定は少々複雑だが、特別養護老人ホームの入居者でも在宅医療を利用できるようになっている。

制度が先導するかたちで在宅医療が広がりをみせるが、長く住める、在宅ケアもできる、そんな住宅のあり方もまた問われている。

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